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2012年6月17日日曜日

本焼きについて

こんにちは 3年浜田です。

金曜日に行った本焼きの話です。

本焼きとは素焼きした陶器に、ガラス成分と参加金属の呈色成分を調合した釉薬をかけて
1250℃という高温で焼くことによりガラスを溶かし陶器の表面にガラスの被膜を作るのです。
釉薬をかけて焼いた陶器はガラスのコーティングがされるので汚れにくく、食器としてより使いやすいものになります。
一般的な粘土には焼いても吸水性が多少あるため、釉薬をかけることが一般的です。

一方、釉薬をかけていない陶器もあります。備前焼や信楽などが有名です。これらは釉薬をかけずに焼かれており、穴窯や登り窯で焼成されるのが一般的で、燃料の薪の灰が陶器にかかり同じものが二つとなく、釉薬がかかっていないため、粘土の素朴な雰囲気が特徴で、
焼き締めの陶器の表面に細かな穴が無数にあいているためビールの泡がよく立ちおいしくなるという話もあります。

わが美術部の場合ほとんどすべてに釉薬をかけて焼成しています。

うちには窯が2台あります。
去年から稼動している小さいほうは電気窯で、その特徴は安定して酸化焼成でき、マイコン制御によって最初にどう温度を上げるかをプログラミングすれば後は寝ていても焼成が可能です。
酸化焼成というのは 安定した焼き方で焼き上がりの色に差ができにくい焼き方です。


そして今回焼成した大きいほうの窯はガス窯です。

うちの場合ガス窯のためのプロパンガスは4本あります

プロパンガスを燃料にしていて、マイコン制御ができないので窯をたいている間(素焼きで大体8時間、今回やった本焼きで13時間前後)は常にそばにいて窯の中の温度を監視し、ガス量を手動で調節してやる必要があります。


炎を使って焼成するため、どうしても窯の中の酸素を消費してしまい、完全な酸化焼成を行うことはできず、還元焼成気味になります。
還元焼成というのは酸化焼成とは違い窯の中の酸素が不足した状態で焼かれ、釉薬や粘土によっては焼き上がりの色が酸化焼成とはまったく違った色合いになることもあります。

これを窯変(ようへん)といい酸化焼成とは違う味のある作品が出来上がることがあります。
また、ガス量を手動で管理するためその量を上下させるタイミングがそのときに応じて異なり、まったく同じ焼成状況を作ることができません。


このとき大体500℃位

あと少し(1150℃)緑の炎が吹き出てます>_<
ガス窯はデメリットのほうが多いように感じますが、出来上がる作品が粘土と釉薬を同じにしても焼きあがってみるとそれぞれに味が出て穴窯や薪窯ほどではありませんが、面白い風合いが出ることが多く、陶芸家によっては楽な電気窯ではなくガス窯でしか焼成しないという方もいるくらいです。

個人的には電気のほうが楽で好きですが、たまにはガス窯でも作品を焼きたいなぁという感じです。
大体次の日の夕方には窯から出せます。
みんなで窯場で朝から夜中まで過ごすのもたまにだったら楽しいはず。
それではまた機会があったら陶芸について書きたいと思います。
もしかしたら間違っていることもあるかもしれませんがご勘弁を、、、



3年 浜田賢太郎



みんなで夕飯!

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