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2012年7月18日水曜日

削り

こんにちは 浜田です

今日は削りについてです。

ろくろ挽き成形の最終工程であり
作品の重さだけでなく見た目に影響し、使いやすさに大きく影響する削りについてです。

個人的には一人前になるまで一番時間がかかるのではないかと思います。
(満足のいくできになるまで時間はかかりますが、うまくなくても作品はできるので途中で嫌になることは少ないと思いますが。)

まずこの写真をご覧ください。
これは初心者が挽いて削りを行った作品です。
写真ではシルエットもきれいで、上手にできているように思えます。

人は今までの経験してきた状況を受けて、目の前で起こっていること(しようとしていること)の予測を無意識のうちに行い、行動します。
この場合
今までの経験上お茶碗はこのくらいの重さだろうと無意識のうちに予想して持ち上げるということです。
するとどういうことが起こるのでしょう?
見た目が整っているといい作品だと期待して持ち上げます。
しかしそこで作品が重かったりすると
「あれ?」という気持ちを感じてしまうのです。
(一概に「重い」=「悪い」とは言えませんが、軽いものを作るほうが困難であるし、この場合お茶碗は持ち上げ鉄買う食器ですので軽いものである必要があると思います。)

つまり経験による予測が悪いほうに外れた場合、人は少なからず失望するのです。
逆にこれがよいほうに外れた場合より大きな感動を感じます。
(「かるっ!」となるわけです。)

ですのでなるべく見た目と同じかそれよりも軽く作る必要があるわけで、そこにかかわってくるのが今回の削りの工程です。
挽く段階で薄く挽くことはもちろんですが限界がありますし、土の状態にもよるので削りは大切な工程です。

今日この作品を見て考えたことを自分への戒めもこめて書いてみましたが、どうも説教みたいですね(笑)
初心を忘れず精進していかなくてはとはよく言いますが
誰でも初心者のときがあったのに、あの時何がわからず、なやみどうやったらコツがつかめたのかってなかなか思い出せないものだと思いました。
となぜか感想文風になってしまいましたが
今後のブログのネタとして何か使えないかと動画を撮ってみました。
もちろん削りの動画です。
こうしてみると手際が悪くてかっこ悪いのですが、誰かの参考になればいいと思うので掲載いたします。
Before
After
ちなみ削っているのはタジン鍋の蓋です。
タジン鍋を作ることはないと思いますが、道具の使い方、手の動かし方などは同じなので、参考になると思います。
ではまた

3年 浜田賢太郎


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